中山(なかやま)城

中山城跡地に建つ新美南吉記念館

 

2015年9月28日撮影


◆別名:

 

◆所在:

半田市岩滑西町

 

◆交通:

 

◆歴史:

中山勝時が居城した城。

中山氏はもともと洞廻間(くけはざま:現在の桶狭間)から北尾(現在の大府市北崎町)一帯を支配していた豪族で、近隣にある大脇城の梶原氏などと共に、緒川城の水野氏を支える有力豪族の一人であり、勝時は水野忠政の娘(徳川家康の生母である於大の方の妹にあたる)を娶り、義理の弟として水野信元の知多半島の制圧に従った。

 

宮津城の新海氏を倒し、その出城で榊原主殿が守る岩滑城を攻略した際に、信元は中山勝時を城主として中山城を築かせ、稲生政勝を亀崎城に入れた上で、岩滑城は廃城とした。

 

◆現在:

城があったとされる場所には、童話『ごんぎつね』の作者として有名な新美南吉の記念館が建てられている。中山勝時の末裔は岩滑に居住し、同じ土地で産まれた新美南吉とも親交があり『ごんぎつね』に出てくる『中山さま』はその交流から産まれた登場人物である。


記念館の南側は丘陵地帯が残されており、北に流れる矢勝川と丘陵の間が狭くなった要所に作られた城館であったと思われる。


中山城の北側を流れる矢勝川の堤防沿いは彼岸花が咲き誇る名所。

前方に見えるのは阿久比町の丘陵で、詳細な位置は不明ながら、高岡城などがあったと伝わる。